―――― 「えろげー!」マスターアップおめでとうございます。今のお気持ちはどんな感じですか?

はましま■ できる限りのことはやったのでスッキリしています〜。
そしてはやくプレイしたいです!

―――― お疲れ様でした。ゲームとして動いている状態が楽しみですね!
「えろげー!」はteam.ANISEの4作目という事で、ユーザーさんも非常に期待しているかと思います!


 

―――― 今回の企画についていけださんからお話があったのはいつ頃でしたか?

はましま■ いつでしょ…繰眼終わってすぐだったと思います〜。

―――― 去年の8〜9月くらいですね。私自身は繰眼のノベルが動いていて、バタバタしていた時期という記憶があります。
その時期ですと企画の立ち上がり始めかと思いますが、「業界モノがやりたい」とか「明るいクリエイターものがやりたい」という切り出しだったんでしょうか?
それとももっと具体的なお話だったんでしょうか?

はましま■ 私が「おたく業界にかかわる企画がやりたい」って言い出して、当初は2人原画の予定だったので明るいゲームのほうがいいのかね?って相談してましたね。
エロゲ会社にかかわらず、専門学校でもよかったんですが、時間もなかったし、みんながよく知ってるエロゲ会社ものでいこうと。

―――― ははぁ、最初はそういう感じでスタートしたんですね!
開発スタッフのナマっぽい描写が特色の本作ですけれども、きさらの仕事のスタンスについてアドバイスしたりという事はあったのですか?

はましま■ プロットを池田・阿久津・私の3人で考えたので、原画の仕事スタンスに関してはいろいろ書きましたね。

―――― 気丈なきさらにはポキリと折れてしまいそうな危うさが見え隠れしていますけれども、やはり原画を1人で背負っているプレッシャーをきさらは強く感じていたりするんでしょうか?

はましま■ 自分が原画になったときのことを思い出すと、「ああ、グラフィッカーにもどりたい」って思ったんです。
もう矢面に立つのが辛くて辛くて(笑)。
きさらも辛いと思うんですよ。

―――― あぁー、原画さんはどうしても作品の顔になってしまいますからね。「発売前までは原画さん、発売後はシナリオさん」という感じでユーザーさんの興味の対象が推移するのは知っておりますので、ご心中お察しいたします。
私もきさらが呻くシーンを読んだ時に辛い気持ちになりました。


 

―――― 今や「はましまさんの絵だから買いました」というアンケートハガキも届く原画家になったわけですが、そもそも原画家になろうと思ったのはいつ頃でしたか?

はましま■ 大学3年くらいのときです。どうしてもエロ業界に行きたかったので、油絵もホッポリ出してCG始めました。

―――― 油絵をやっていたんですか! ではCGを始めた時に使ったツールはやはりペインターですか?

はましま■ でしたでした。

―――― そうすると、アナログで描いた線画をスキャンして、ペインターで色を乗せていく感じですか?

はましま■ そうです、スキャナでとりこんで。らくがきなんかは直にペインターでやってました。

―――― 本作ではフルデジタル原画で作業をされていましたが、特に違和感なくフルデジタルに移行できました?

はましま■ そですねー!繰眼でデジタルに移行したので今回はもうナチュラルにさくさくと。

―――― CGを描く事に興味のあるユーザーさんのために、デジタルのメリットをちょこっと教えていただけませんか?

はましま■ エロゲ原画に関して言えば圧倒的にデジタルのほうがいいです。差分描きやすいし、塗る人は線画のごみ取りとかしなくていいし。
でもエンピツの質感は素敵なんですよね。

―――― なるほど。アナログだと変な感じでアルファチャンネルが残ってしまう事もよくありますもんね。


 

―――― 引き続き、原画家としてのはましまさんに質問なんですけれども、絵の資料として買ってきた本や人形といった資料はどのぐらいの量になってますか?

はましま■ 今は3段組のカラーボックス4個分くらいです。
これ以上になったら処分するようにしてます。

―――― 新しい資料を買ったら、圧迫した分だけ使い切った資料を処分していく感じなんですね。
ちなみに1ヵ月あたりどのくらい新しく買っていますか?

はましま■ だいたい月1・2冊って所です〜。

―――― 想像していたよりも少なかったのでちょっと驚きました。はましまさんの性格からするともっとモリモリ買っている印象がありましたので。
ゲームを作るとなると1作品で90カット近くを描かれるわけですが、やはり構図に苦労されますか?

はましま■ く、苦労します…!なんせ色んな構図に挑戦したくても、必然的に魅せる構図って限られてるので、過去作とかぶるんですよね。かといって変則構図にしてエロくない絵にしたくないし、ホント悩みが尽きません。

―――― 同じポーズでも角度やら切り取り方でかなり変わりますもんねぇ。
はましまさんはコミック誌でも活躍されておりますが、逆に「漫画の方がやりやすい」なんて事はあるんでしょうか?

はましま■ 書き文字と囲下線 効果線とかまんが特有のエロさの出し方がゲームにはないのがすこし寂しいですねえ。

―――― 漫画特有の文化とPCゲーム特有の文化でそれぞれ違いがあるので難しい所ですねぇ。そういえば、はましまさんはゲームの原画も漫画もやられるといった意味で希有な人ですよね!
さて、長々となってしまいましたが、最後に「えろげー!」の発売を今か今かと心待ちにしているユーザーさんへ一言ください。

はましま■ 「えろげー!」お待たせします、もうすぐ発売です。面白おかしい苦労話とアホなエロを楽しんでくださるとうれしいです!
あと、あくまでも、あくまでもフィクションですから(笑)。

 



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