―――― どうぞよろしくお願いいたします。まずはお名前と役職を教えてもらってよろしいでしょうか?

すぱな■ よろしくお願いします。
すぱなです。役職はスクリプトとか雑用したりしてます。
今回のえろげー!ではADでRYU☆JIとしても参加してます。


 

―――― ゲームの要、スクリプターですね!
ユーザーの皆さんはスクリプトという作業にあまり馴染みがないと思いますので、ちょっと具体的に教えていただいていいですか?

すぱな■ そうですねー。具体的にはゲームとして遊べるように、シナリオファイルにタグを打ち込む作業です。
今回の作品で寧々社長も言ってますが効果音を鳴らしたりとか、絵を表示したりとかそういう仕事です。

―――― シナリオのテキストに合わせて、立ち絵やボイスを出したりする工程なわけですね。
それぞれ作られた原画や音楽をゲームらしくする重要なポジションです。
そういうお仕事だという事は、やっぱりゲームに使う各種素材はすぱなさんが取りまとめたりする事が多いんですか?

すぱな■ ですね。
それぞれ上がってきた素材をチェックしたり、一箇所にまとめたりします。
素材がいつ上がるかわからなかったりしますので、データが保存されているサーバーをめぐるのも大事な仕事だったりします。決してさぼってるわけじゃないですよ?(笑)
最終的に素材の在りかを把握している立場なので他の方に素材の場所を聞かれたりもしょっちゅうです。

―――― もはや「スクリプター=AD」ですね(笑)。
逆に、スクリプターではなくアシスタントディレクターとして増えた仕事はありましたか?

すぱな■ スクリプターだと効果音を鳴らしたり、絵を表示させるという作業だけなのですが、
ADになるとそういった素材の発注リスト等も作成しなければならないです。
あとディレクターの補佐という立場ですので、ディレクターとの連絡を密にしなければいけなくなったりですね。
時にはディレクター代行として音声収録にも行ったりします。


 

―――― より積極的に働きかけるポジションになったわけですね。
悪く言えば挟まれる中間管理職(笑)。
そういえば、ユーザーさんからは「羨ましい!」と言われる音声収録ですが、意外と大変ですよね?

すぱな■ 割りと(笑)。 たぶん羨ましがられる理由は声優さんと直接お会いできるチャンスということなんでしょうけれどね。
音声収録は台本を見ながら一文一文チェックしていくという作業なので神経をすり減らします。
疲れてくると喘ぎ声が子守唄に聞こえたりしますよ〜。
まぁそれでも声優さんの熱演を間近で見られるということは
すごいことだと思いますね。

―――― 私も経験があるのですが、収録が終わるとぐったりしますよね。
声優さんの演技がやはり場の空気を張りつめたものにさせるからなんでしょうか。
ところで、すぱなさんは今回の「えろげー!」の企画にいつ頃から参加してましたか?

すぱな■ そうですね…企画の初期段階から多少なりとも関わってはいましたが、
やっぱり本格的に参加しはじめたのはノーブレスオブリージュが終わった辺りからですね。

―――― ノーブレスオブリージュが終わった後という事は、もうすぐにスクリプトを打ち始める感じだったんですか?

すぱな■ いえ。まだ打ち始める段階ではなかったですね。
まずは誤字チェック等のシナリオチェックから始めました。
そこから台本化してスクリプト作業に入ったのは1,2週間過ぎた辺りからでした。


 

―――― なるほど!
ライターさんから上がってきたシナリオの誤字脱字をチェックした後は、音声収録用の台本にする作業があるんですか。
じゃぁ、順次上がってくるシナリオを読みつつ、台本化しつつで大変ですね。
やはりシナリオを読みながら「ここは立ち絵をこう動かそうかな」なんて思ったりする事はあったりしますか?

すぱな■ 当然ありますね〜。
ここはこっちから出てきて、ここで驚いて、ここらへんで退場させようとか。
文章読みながら考えるのはもう癖みたいなものになってます。職業病ってやつです。

―――― 仕事が関係ない小説でも!?

すぱな■ たまにあります(笑)。
絵がないのは想像でどうにかして(笑)。

―――― (笑)。
キャラの性格に合わせてスクリプトの打ち方が変わったりするような事ってあるんでしょうか?

すぱな■ 基本的な流れは一緒ですけれど、よく動くキャラっていうのはいるじゃないですか。
今回だと寧々がそうですが、そういうキャラクターはどうしても動きをつけたくなってしまいますね。
あとは…声が付くことによって立ち絵の表情を変更するということもあります。
やっぱり想像だけだと限界がありますね。


 

―――― こだわりを感じさせる一言ですね。
スクリプターは原画でもシナリオでもない、どちらかというと陰の立役者だとは思いますが、スクリプト作業の面白さややりがいをどのような所で感じます?

すぱな■ さっきも言ったように絵と声があっていなかったりしたらやっぱり違和感があるじゃないですか。
そんな風に素材を生かすも殺すも最終的な作業の醍醐味だと思います。
ゲームって絵やシナリオのような素材の集まりなので、ゲームを作ってるんだ!っていうのがダイレクトに分かる作業でもあるのが楽しいですね。

―――― 昔の話なんですが私が同人でフリーゲームを作っていた時に、ただ黙々と絵を作ったりシナリオを書いたりしてる中で「本当にこれはゲームになるのか!?」って思ったんですよ。
案の定、みんなその疑問というか疑心に堪えきれなくなってチームが崩壊してしまったんですけれども。
そういった経験から思うに、スクリプターは一番ゲームを作っている実感がある仕事なんですね!
では、最後に「えろげー!」を期待してくれているユーザーさんに一言ください。

すぱな■ はましまさんの原画とはやさかさんのシナリオと声優さんの演技でものすごく抜けるゲームになっていると思います。
今月一番抜けるゲームだと自負できる出来になっていると思うので是非期待していてください!



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